タロットカードが読めなくなる原因
私のマンツーマンレッスンで学ばれる生徒さんには、「独学で勉強していたけど、途中で行き詰ってしまったので来ました。」という方がいらっしゃいます。
実は私もそうでしたので、よ~くわかります(;’∀’)
スムーズにカードが読める時もあれば、「あれれ?」とまったく読めなくなることもあったり。
最初はカードリーディングのコツがわからず、どうしてカードが読めなくなるのかわかりませんでしたが、占いの先生のもとで学んでいるうちに、その原因がだんだんわかるようになってきました。
カードが読めなくなる時は、だいたい「あるパターンに陥っている時」です。
これは人を占う時には、必ず注意すべき点とも言えるでしょう。
どうしてタロットカードが読めなくなるのか
タロットが読めなくなる原因のひとつとして考えられるのが、「カードに質問の答えを当てはめようとしている」から。
これはどういうことかというと。
たとえば、あなたが人から、「付き合っている彼と結婚できますか?」という質問を受けて占ったとします。
こういった恋愛相談は、タロット占いではあるあるですよね。
仮に出たカードが「皇帝」だったとしましょう。
皇帝のカードの場合
さて、このカードが出て、あなたはどうリーディングするでしょうか。
もしも、リーディングが上手くいかないとしたら、このように読んでいませんか?
「このカードは、彼と結婚できるのか、できないのか、どっちなの?」と。
占いの仕事をしているなら、目の前のご相談者さんの質問に答えなきゃ、と一生懸命にどこに答えがあるか探すでしょうし、
「皇帝は男性だし、なんとなく良さげなカードだから結婚できるのかな?」といったリーディングに落ち着くかもしれません。
実はそこに、読み取りにつまづく原因があるのです。
覚えていてほしいのは、「タロットカードは、質問したとおりの答えをくれるわけではない」ということ。
タロットカードは、「人生における普遍的なテーマ」が描かれています。
コトバンクによると、普遍的とは、『広くいき渡るさま。きわめて多くの物事に当てはまるさま』。
なので、ともすれば大雑把でわかりにくいと感じることも。
ですが、ここをしっかりとつかむことができれば、質問の本質に踏み込んだタロットのリーディングができるのです。
それでは先ほどの皇帝のカードに戻って、どのようにカードを読み取れば良いのか、気になりますよね。
「彼と結婚できる」と読むのか、「結婚はできそうにない」と読むのか。
はたまた違う結果と読むのか。
まず、タロットカードが伝えているのは、「普遍的なメッセージ」です。
ですから、カードが直接イエス、ノーを答えてくれるわけではありません。
カードを読むときに大事なのは、そのカードの世界観をつかむこと。
それを今の自分に重ね合わせることで、多角的に物事をとらえられるようになるのが、タロットカードのいいところです。
彼との結婚にしたって、答えは「イエスかノーか」の二択ではなく、もっと違うことろに意識を向ける必要があるかもしれません。
それをタロットはハッキリと伝えてくれるのです。
前置きが長くなりましたが、先ほどの皇帝のカードについて。
まず読み取りがわからなくなる例として挙げたのは、「皇帝は男性だし、なんとなく良さげなカードだから、結婚できるのかな?」でした。
まあ、なんとなく雰囲気で、「悪いカードではなさそう」という感じで、結婚できそうと読む人もいるかもしれません。
しかし大事なのは、そのカードの世界観をしっかりとらえることです。
皇帝は最高の意思決定をする人なので、皇帝の決定は絶対。
このカードのエッセンスは、「決められるならやりなさい、決められないならやめなさい。」
この言葉が表すように、皇帝のカードは覚悟があるかないかを問われています。
「付き合っている彼と結婚できますか?」という質問に、皇帝のカードが答えたのは、「イエスかノーか」ではなく、
「あなたは彼と結婚することを、心に決めていますか?覚悟はきまっていますか?結婚したいのなら、まずあなたが決めることが大事です。」と、伝えているのです。
おそらくこのカードが出るということは、質問者はまだ彼と、結婚する決意がしっかりと固まっていないのでしょう。
最初の質問どおりに、「イエスかノーか」だと、イエスでもノーでもどちらでもないので答えられません。
要は「結婚できるかできないか」ではなく、もっと前に見るべきことがあるということを、皇帝のカードは教えてくれたのです。
何度も言いますが、タロットカードは質問の内容に当てはめて読もうとしても、うまく読み取れないことがあります。
タロットからのメッセージを、余すところなく受け取りたいなら、まずはカードの世界観をしっかり理解することが最も大事なのです。
そうすることで、質問者に「イエスかノーか」だけでない答えが伝えられるようになります。
隠者のカードの場合
ではもう一つ、別のカードの例を出してみましょう。
同じように「付き合っている彼と結婚できますか」という質問で、隠者が出たとします。
このカードも、イエスかノーか、どうもわかりにくい印象です。
無理矢理イエスかノーか当てはめるなら、「なんとなく暗い印象だし、どちらかといえばノーかな?」って読んでしまうかもしれません。
どのカードもそうですが、まず大事なのはそのカードの世界観。
隠者は知恵者で、真理の追究をしている人なので、じっくりと物事を考えます。
時間をかけて熟慮するのです。
このカードのエッセンスは、「じっくり考えて。今は決めないほうがいい。」
ということは、彼との結婚は「今は決めないほうがいいよ」ということになるので、こちらも「結婚できるかどうか」はイエスでもノーでもないということになります。
タロット占いで大事なのは、ご相談者さんの質問に答えることだけでなく、まだいくつも他にあるものの見方を知らせて視野を広げ、よりよい人生を選択してもらうことだと思っています。
そのためにもまず占う人が自分の主観を交えず、タロットの世界観をそのまま伝えられるようになる訓練が必要でしょう。
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